ABC検診に向かない人、注意を要する人は?

ABC検診は血液を採血するだけの簡便な検査で、「食止め」など食事制限もなく、また、特に副作 用(合併症)などもありません。

X線検査を苦手とされる高齢の方々でも問題なく受診できます。 ただし、下記のような場合は検査結果が正確に判定できないために、除外対象となりますので、注 意が必要です。

ABC検診の対象外となる人

  1. 明らかな上部消化器症状があり胃や十二指腸の疾患が強く疑われる人は、保険診療の対象です。
  2. 食道、胃、十二指腸疾患で治療中の人は、保険治療の対象です。
  3. 胃酸分泌抑制薬、とくにプロトンポンプ阻害薬を服用中、または2カ月前以内に服用していた人は、ペプシノゲン値が高く、陰性に出る場合があります。
  4. 胃を切除した人は、ペプシノゲン値が低く、陽性に出る場合があります。
  5. 腎不全(目安:血清クレアチニン値が3mg/dL 以上)の人は、ペプシノゲン値が高く、陰性に出る場合があります。

過去にピロリ菌を除菌したことのある人は要注意

ABC検診は、ピロリ菌感染者を見つけ出し、ピロリ菌除菌治療(胃がん一次予防)の対象者を絞り込む検査ともいえます。ただし、過去にピロリ菌を除菌したことがある人(除菌群:「E群」)はA群(ピロリ菌未感染者・超低危険群)ではないのに、見かけ上誤ってA群と判定されてしまうことが起こります。これを防ぐためには、何よりも問診によって過去のピロリ菌除菌歴を必ず聴取することが大切です。

また、ピロリ菌を除菌された方は、胃がんリスクが約3分の1に低下しますが、未感染のA群とは全く異なりますので、除菌後も内視鏡検査などの画像検査を必ず受診しなければなりません。


ABC検診 Q&A集「胃がん撲滅に向けて、今こそリスク分類による効果的な検診を」(NPO法人 胃がん予知・診断・治療研究機構)より抜粋